Route357

くるまとか鉄道とか趣味とか。不定期更新で「伝えること」を目的に記事を書いていきます。

時は来た!嶺南から首都圏へ!

本日もブログを開いて下さりありがとうございます。

今日はちょっとした速報記事ですね。

 

2023.1.29 3506E W7系幹ハクW10編成
「かがやき」506号 @新高岡

2024年3月16日、北陸新幹線の金沢~敦賀間を延伸開業することが正式に決定しました。

2015年3月14日の長野~金沢間延伸から丸9年、北陸3県で未だ新幹線がたどり着いていなかった福井にもやってくることになります。

 

ということで、詳細はプレスリリースも出たことだしそっち読んでもらうとして。

個人的にいくつか気になった内容について、少し書いていこうと思います。

 

1.「かがやき」が速達性重視から乗車機会向上へ

 

これは正直かなり衝撃でした。というのも、北陸新幹線「かがやき」といえば東京・上野・大宮・長野・富山・金沢…と速達性が高い列車になっていて、北陸対関東を強く意識していただけに、福井県内の停車駅も福井・敦賀だけになるものだと思っていたためです。

 

しかし予想とは裏腹に9往復のうち4往復は停車タイプとして、小松・加賀温泉芦原温泉・越前たけふの各新駅にも2往復ずつ停車する方向として決まったみたいなのです。

 

ダイヤ設定の柱として「北陸3県の県庁所在地対首都圏を3時間以内」「対関西圏において現行水準同等の乗車機会確保」「新規開業の各駅から首都圏へ直通可能」といった思想に基づいての設定となったようです。やるじゃん。

 

その思想は所要時間にちゃんと反映されており、発表されたもので東京~福井間最速2時間51分というものでした。

 

2.「はくたか」は金沢止まりが多く残る

 

これも想定外。

知っての通り金沢延伸以降の北陸新幹線においては、「はくたか」は長野以北を基本的に各駅停車(乗車機会確保)、「かがやき」との乗継で対関東の速達性確保といった棲み分けがなされてきました。

その例に則れば、「はくたか」は福井・敦賀までの停車便を担う役割を果たすのかな~という思いでしたが、予想とは裏腹に直通するのは5往復のみ。

 

とはいえ北陸3県内の移動需要を満たす「つるぎ」も予想を超える拡充を図ったので、対関東志向をより強めることになったのかもしれません。

 

3.「つるぎ」は各駅停車という時代はもう終わり

 

想定外の連続です。まさかまさかですが、これまで金沢~富山間のシャトル便として「サンダーバード」「しらさぎ」「ダイナスター」との乗継で関西・福井からの需要をつないできた「つるぎ」ですが、敦賀延伸を機に速達タイプが誕生することになりました。

 

現行18往復の富山発着便がそのまま敦賀に突っ込むだけでなく、新たに金沢~敦賀間の区間便が7往復設定されることになりました。

敦賀駅での特急接続が8分程度ということで、「はくたか」に対しこちらは対関西という志向がより強くなった形です。

 

で、特急と連絡する列車は計25往復が新規開業区間に踏み入れるわけですが、このうち9往復が速達タイプとして途中福井のみに停車する列車になります。

意識としてはこれまでの「サンダーバード」との一体感を損なわないための列車になっている気がしますが、利用者がそこそこ多くいる小松を通過する列車が「かがやき」併せて16往復となることを考えると、ちょっとやりすぎな気もします。

 

また、特急連絡とは無関係のシャトル列車は5本設定されるようです。おそらくこれは「おはようエクスプレス」「おやすみエクスプレス」「ダイナスター」の代替となる列車だと思われます。

 

4.特急「能登かがり火」存続

 

もう驚きっぱなしです。金沢からIRいしかわ鉄道線経由で七尾線和倉温泉へ向かう特急はこの「能登かがり火」と大阪からの「サンダーバード」1往復になるわけなんですが、「サンダーバード」が敦賀までとなることから、用途が限定される特急型車両をわざわざ七尾線に残さないだろうな…という考えでいました。

 

が、ここにきて5往復へ増発…実際には「サンダーバード」1往復が「能登かがり火」に置き換わっているので、現行水準をここでも確保したといえます。

2023.1.29 @金沢

2021.8.23 21M 681系金サワW11編成
特急「おはようエクスプレス」 @鯖江~北鯖江

車両はというとこれまでの「能登かがり火」が原則3両編成であったことから3両編成になると予想できますが…。このために681系の一部を残すのかと半信半疑です。

とはいえ683系の付属編成となると一気に編成数が少なくなることから、681系を残すのが妥当かもしれません…。

 

気になったのは以上の4点です。

現行水準を維持する方針自体は悪くありませんが、一方で今後の対応が非常に難しいのは「つるぎ」と在来線特急を乗り継いだ場合の時短効果でしょうか…。

 

記者会見において、敦賀駅での乗継は想定8分程度とありまして。

これまでの在来線特急「サンダーバード」「しらさぎ」で1本だった名古屋・京都・大阪~福井間というのは乗継が必要になるにも関わらず、時短効果はわずか3分、しかし列車自体は乗継となるため料金体系も実質値上げ。おまけに中間駅の越前たけふは在来線武生・鯖江両駅の代替になるにもかかわらず両駅から大きく離れている、といった実態で、今回の印象として嶺北対関西中京に関しては改悪と言わざるを得ない感じでした。

 

2021.8.27 1238M 521系金サワJ23編成
普通武生行き @鯖江~北鯖江

新幹線開業後、北陸本線敦賀大聖寺間はハピラインふくいに移管される訳ですが、当該区間は当然特急廃止…ただし、普通列車自体は増発される見込みがあるので、敦賀~福井間の短距離…と考えると特急から新幹線ではなく三セクに乗り継ぐパターンが増えそうな感じです。

いずれにしても敦賀という中途半端な場所で止めることになったのが凶とでる形です。

どうせなら敦賀~福井間だけ当面新在併用にすれば最大限恩恵を受けられるのでは…と思ったのは私だけでしょうか…?

 

新大阪への延伸さえできれば効力を発揮できるとは思いますが、延伸で負担が増えるのは自治体と利用者ですから、関西圏との結びつきが比較的強い嶺南への対応はもう少し考えてほしかった点として挙げておきます。

 

とはいいますが、対首都圏だけで言えば完璧。本数は現行水準を維持しつつ速達性が向上、さらに相互の観光や出張における滞在時間の拡大はさすが新幹線というべきではないでしょうか。

 

敦賀延伸まであと半年ちょっとというところまで来ましたが、首都圏から福井への移動が変わる日が非常に待ち遠しく思いました。

 

今日のブログはここまで。

最後までご覧くださりありがとうございました。

 

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