Route357

くるまとか鉄道とか趣味とか。不定期更新で「伝えること」を目的に記事を書いていきます。

国内市場重要視、という選択

こんにちは。今日もブログを開いてくださりありがとうございます。

開設から1週間経たずして、早くも2回目の更新です。不定期更新なので、更新頻度は普段からこんな短くすることはないと思います。

でも、今回はちょっと、話してみたいことがあるので、ここで発信をしていこうと思います。

 

今回のテーマはトヨタカローラについてです。

 

カローラといえば、今となっては3ナンバーモデルの210系3兄弟こと「カローラ」・「カローラツーリング」・「カローラスポーツ」が主流となっています。私もセダンモデルの「カローラ」を(不本意ながら前倒しになり)今月下旬に納車を控えている身ですが、今回はその210系3兄弟ではなく、日本市場特化で投入され、セダン・ワゴンのFMC後も併売されている160系「カローラアクシオ」・「カローラフィールダー」について話したいと思います。

 

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トヨタ公式より

 

現行型「カローラアクシオ」・「カローラフィールダー」は2012年5月にフルモデルチェンジされた「カローラ」としては11代目となる車両です。国内向けカローラシリーズとしては現状最後の5ナンバーサイズで、つい最近まで「ヴィッツ」に採用されていたトヨタのBプラットフォームのコンパクトセダンおよびコンパクトワゴンになります。

「華がない」と言われるようになり、過去最低のカローラと揶揄されてきたモデルですが、個人的には「5ナンバー」という国内で求められるサイズにこだわり続け、内外装ともにシンプルなデザインで80点の出来を守り続けた、国内市場を決して軽視してこなかったトヨタの意地が見える一作だと思っています。

2019年9月のフルモデルチェンジで「カローラアクシオ」は「カローラ」へ、「カローラフィールダー」は「カローラツーリング」へと名前を改め、3ナンバー枠に踏み込んだグローバルモデルの12代目となった訳ですが、このプラットフォーム自体はプリウスと同じGA-Cプラットフォームになります。

 

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トヨタ公式

 

しかし、海外向けカローラではGA-Cのワイドボディを採用しているのに対し、国内向け(一部の国外版含め)GA-Cのナローボディを採用しているなど、サイズアップしつつも、日本の道路事情に合わせた細かな配慮がなされていることを伺うことができます。

 

実際に現在も買えるカローラシリーズ5作のうち、カローラスポーツ以外の販売台数を見てみると、2020年6月のデータ(ベストカー調べ)では1位に「カローラツーリング」が4330台と圧倒していたものの、2位には「カローラフィールダー」が1640台、そして3位と4位が「カローラ」の1190台に「カローラアクシオ」の1120台と続きます。

 

旧世代の車種とはいえ、「カローラフィールダー」に関しては新型「カローラ」より売れていて、「カローラアクシオ」に関しても販売台数にあまり大した差がないというのも驚きです。

明確なデータではないとはいえ、決して軽視できない存在になっていると思います。

おそらく「5ナンバー」であるということに、確実な需要があるものだと思われます。3ナンバーとはいえ国内向けにサイズダウンされた新型がいるというのに、それでも選ばれる存在というのはすごいものです。

 

ここで、国内向け国産5ナンバーサイズのワゴン、セダンに目を向けてみると、ワゴンこそホンダの「シャトル」がありますが、セダンに関しては競合相手が身内の「プレミオ」・「アリオン」しかありません。

国内の全トヨタ店では既に全車種併売になっているため、1つの店舗で「カローラアクシオ」・「プレミオ」・「アリオン」すべてを選ぶことができるようになっています。

 

先日のマイナーチェンジで「タンク」が廃止され、「ルーミー」に一本化されたのと同様のテコ入れがあるんじゃないかと思います。ですが、「プレミオ」・「アリオン」は月平均1000台を下回る販売台数と、「カローラアクシオ」が割と好調なのに対して、2016年に大幅マイナーチェンジをしたのにも関わらず、低迷気味という現状です。

という状況を考えれば、「プレミオ」・「アリオン」は今後フルモデルチェンジやマイチェンをせず、上質さを高めた新型「カローラ」が実質的な後継となる形でモデル廃止、という流れも十分に考えられます。

 

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トヨタ公式より

 

その流れ通りに進めば、日本市場で買える5ナンバーサイズのコンパクトセダンは「カローラアクシオ」一択になります。こちらも、実質的な後継となる「カローラ」が出ていますから、生産打ち切りが決定する可能性は十分に考えられます。

となれば、日本市場から「5ナンバーサイズのコンパクトセダン」が消滅することになります。5ナンバーサイズに需要はあるはずなのに、気付けば日産「ラティオ」、ホンダ「グレイス」も消滅して久しくなりますし、日本の道路事情に特化しているはずの5ナンバーサイズのセダンがついに買えなくなる、というのはどうなんでしょうか。

 

ワゴンに関しても同様に、ホンダ「シャトル」という選択肢こそあれど、トヨタは他社に専売特権を許していいのかと感じます。

 

私個人の意見ですが、国内市場専売モデルとして「カローラフィールダー」や「カローラアクシオ」を残す、という選択を取ったからには、フルモデルチェンジを期待したいと思います。

後継が出ているというのに、今更のフルモデルチェンジは無意味だと思われますが、数字だけを見てみると5ナンバーの需要が確実にあって、「ヤリス」に使われているGA-Bプラットフォームを活用すれば、かなり可能性が広がると思います。

駐車場の都合5ナンバーサイズが限界、という需要も少なからずあるはずで、「カローラ」シリーズとしてフルモデルチェンジをするなら、「カローラアクシオ」「カローラフィールダー」を撤廃するのではなく、新たに用意するというのもできるはずです。

カローラアクシオ」に関して言えば、「プレミオ」「アリオン」の統合モデルとすればグレード体系もこだわる必要が出てきます。エンジンは、グレードは、装備は、と考えるべき点は多いですが、現実的な話、5ナンバーサイズの車を失うことはきっと、将来の日本にとって痛手になると思います。

現在は「ヤリス」に名前が変わった「ヴィッツ」とプラットフォームを共用していた現行型「カローラアクシオ」「カローラフィールダー」ですから、今後やる気さえあれば、「ヤリス」のプラットフォームを使って新しいモデルを開発するのは難しくないと思うんですが、どうでしょう。

 

トヨタは国内市場を決して軽視してこなかった、その意地を見せて「あっ」と驚くようなクルマを作ってくれることをちょっとだけ、期待してみたいです。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

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